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第一次大戦突入時、合衆国政府はColtとSpringfield造兵廠より約14万挺のM1911を納入させています。 造兵廠では初期オーダー数達成を支援する為に1913年にM1911製造用の生産設備を設置し、合衆国の大戦参戦に先駆けて総計約31,000挺のM1911をSpringfieldで製造、1918年には戦時必要条件を満たすために更に45,000挺が同造兵廠にて製造されています。 製造された全ての銃のフレームには「UNITED STATES PROPERTY」と刻印され、スライドには陸軍で使用されるものには「MODEL OF 1911 U.S.ARMY」、海軍及び海兵隊で使用されるものには「MODEL OF 1911 U.S.NAVY」「MODEL OF 1911 U.S.M.C.」と刻印されました。 1914年の第一次大戦開始より1918年まで増産は続けられ、同年5月には1,000挺／日、夏期には2,200挺／日までになっていました。 拡大する軍隊への装備を満たすために、1917年には合計765,000挺が必要であろうと推測されていましたが、その評価は上方修正され生産計画は最初は130万に、その後は270万挺までに変更されました。 |
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この生産計画を実行するにはColt以外での生産も必要となり、Remington-UMC、Winchester、Burroughs Adding Machin CO.、Lanston Monotype Machin CO.、National Cash Register CO.、A.J.Savage Munitions CO.、Savage Arms CO.、それにカナダのCaron Borthers Mfg.CO.、North American Arms Co.ltd の9社へも発注しましたが、これらの会社のうち量産に対応出来たのはRemingtonのみでした。(15万挺のオーダー中、22,000挺) North American Armsで生産されたものなどは100挺にも満たなかったようです。 |
 M1911 Remington-UMC |
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M1911生産のライセンスを取得した多数の外国企業や政府によっても様々な口径のM1911の生産等が行われましたが、興味深いのはかつてナチ政府の指導のもとにこれが生産されたと云う事です。 1915年にノルウェー政府はライセンスを取得していますが、第二次大戦中にナチの軍隊がノルウェーを占領した時、ナチは占領軍に装備させようと計画して政府造兵廠に生産開始を命じましたが約1,000挺のみが1941、1942年に生産されたに留まりました。 |
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陸軍造兵局はM1911の戦闘能力を評価し第一次大戦後、次のような改善を推奨しました。 １．様々な条件下において射手が素早くサイティング出来るよう、パートリッジ･タイプのより広いフロント･サイトを開発する事。 ２．発射時に親指と人差し指の間をハンマーで挟まないようにするためにハンマー･スパーを延長する事。 ３．上記２をより安全にするためにグリップ･セイフティのスパー部も延長する事。 ４．グリップ性向上のためメインスプリング･ハウジングをアーチド･タイプにし、更にバック･ストラップ部にはチェッカリングを施す事。 ５．指をトリガーへ容易に掛けられるようにフレームのトリガー回りにレリーフカットを入れる事。 ６．トリガーから指が滑らないよう表面に滑り止め加工を施し、トリガー自体も短縮する事。 これらの変更は早速取り入れられ、1926年6月15日 「AUTOMATIC PISTOL､CALIBER .45 MODEL OF 1911A1」 として制式製造される事になりました。 |
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 M1911A1 |
 アルゼンチン軍 M1927 |
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第二次大戦では1917年同様の生産状況を呈しましたが以前と違い、米軍だけでなく主な同盟軍における装備需要もあり、再びColt以外での生産が必要となり1941〜1945年に製造された250万挺のM1911A1のうち48万挺がColtで製造され、Remington Randで103万挺、Ithacaで37万挺、Union Switch and Signal CO.で55,000挺、Singer Sewing Macineで500挺がそれぞれで製造されています。 |
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1970年代初め陸軍は第二次大戦以来、陸軍将官の個人防御用に支給されていた 「M1908 Colt Pocket (ハンマーレス仕様)」 が既に耐用年数を遥かに越えていたために、この状況を修正するためにRock Island造兵廠にてM1911A1への改変を行っていました。 |
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この銃はスライドとバレルを0.75インチ(1.905cm)短縮、ロッキング･ラグを１本減らし、ロング･リコイルスプリング･ガイドを装備し、前後固定サイトは大型化されており、グリップは標準の茶色のプラスチック･グリップから、刻印プレートを嵌め込まれたウォールナットのチエッカード･グリップに変更されていました。 1972年に制式採用されたこの 「United States Pistol､General Officer's、Caliber .45､M15」 は民間用「Colt Combat Commander」と大きさ・重量とも良く似ています。 |
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M1911A1は第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争と支給が続けられ、1985年にM9（Beretta 92F）に変更されるまでの74年間、米軍制式拳銃としてその座に輝いていました。 |
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